帯状疱疹の初期症状とは【画像あり】見分け方と対処方法も紹介
帯状疱疹は、痛みやかゆみを伴い皮膚に発疹や水ぶくれができる疾患です。
体内に潜伏していた水ぼうそうのウイルスが、疲れやストレスにより活発になることで発症します。
蕁麻疹やかぶれなどのほかの症状と見分けが付きにくいため、間違った対処法で悪化させてしまうケースもあるでしょう。
この記事では、帯状疱疹の見分け方や初期症状の特徴を画像付きで解説します。
帯状疱疹が疑われる場合にどのような処置をすればよいのか、対処法も紹介します。
帯状疱疹の初期症状とは
帯状疱疹の初期症状には次のものがあります。
- 痛み・かゆみを感じる
- 皮膚に発疹ができる
- 発熱・リンパ節の腫れが起こる
初期症状の現れ方は人によってさまざまなため、すべての症状が現れるとは限りません。
どの程度の症状がどのような順で出てくるのか、具体的に解説します。
痛み・かゆみを感じる
帯状疱疹の初期症状として最初に現れることが多いのが、痛みやかゆみです。
発症部位としてよく見られるのは上半身で、左右どちらかの背中から胸にかけて帯を巻くように症状が出ます。
顔・首・腕などにも現れ、まれにお尻などの下半身にも発症することがあります。
痛み方はチクチク・ズキズキ・ピリピリなどと表現され、針を刺すような痛みを感じるようです。
我慢できない程の強い痛みであるケースがほとんどですが、人によっては痛みが軽い場合もあります。
帯状疱疹の初期症状の多くは、痛みやかゆみから始まるのが特徴です。
皮膚に発疹ができる
痛みやかゆみの発症後、数日から一週間程度で皮膚に発疹ができ始めます。
通常は痛みやかゆみが出てから発疹が現れますが、人によってはほぼ同時に出るケースもあります。
虫刺されのような赤いブツブツとした発疹で、痛みやかゆみの出た部位にまとまって現れるのが特徴です。
発疹が痛みやかゆみのもとになるので、発疹が増えるとともに痛みやかゆみも増していくでしょう。
発疹が現れてから一週間後が痛みのピークといわれています。
皮膚にできる発疹も帯状疱疹の初期症状の一つです。
発熱・リンパ節の腫れが起こる
発疹のように必ず起こる症状ではありませんが、帯状疱疹の初期症状として、発熱やリンパ節の腫れが起こる場合もあります。
身体の免疫システムがウイルスと戦っているために起こる症状です。
発熱は軽度から中度程度の重さで現れるケースがほとんどです。
リンパ節の腫れは痛みや発疹が出る部位の周辺に起こりやすく、特に首・脇の下・股関節などで多く見られます。
発熱やリンパ節の腫れは発疹ができる前後のタイミングで現れますが、まったく現れないケースも珍しくありません。
帯状疱疹と蕁麻疹の見分け方
痛みやかゆみがないまま発疹が現れると、帯状疱疹か蕁麻疹か見分けが付かない場合もあるでしょう。
発疹が消えていくか増えていくかが、見分けるための目安になります。
蕁麻疹は数時間から24時間程度で消えるのに対し、帯状疱疹は24時間を過ぎても消えずに増え続けます。
また、帯状疱疹は痛みを伴うケースが多いため、発疹の前後に痛みが現れるようなら帯状疱疹の可能性が高いでしょう。
蕁麻疹は皮膚症状が主ですが、帯状疱疹は神経がダメージを受けているため、皮膚の感覚に異常を感じることもあります。
帯状疱疹か蕁麻疹かを診察前に見分けたいときは、発疹が増えるかどうか、痛みがあるかないかが判断材料になります。
帯状疱疹かもしれないと思ったら
帯状疱疹の疑いがあるときは、以下の点に気を付けましょう。
- 3日以内に整形外科を受診
- 無理をせず安静にする
- 周囲への感染に気を付ける
悪化させないための処置と周囲への感染防止に務めることが大切です。
心がけたほうがよい行動を具体的に紹介します。
3日以内に整形外科を受診
帯状疱疹は発疹が出てから3日以内に受診をしなければなりません。
72時間以内に抗ウイルス剤の投与を始めなければ、症状が悪化して後遺症が残る恐れがあるからです。
特に、顔に発疹が現れた場合に悪化すると、失明・難聴・顔面麻痺といった後遺症が残るケースがあります。
顔面以外の部位への発疹でも、帯状疱疹後神経痛という、痛みが残る後遺症に悩まされる可能性があります。
帯状疱疹の治療開始は重症化を防ぎ後遺症を残さないためにも、発疹が出てから3日以内に受診をすることが重要です。
無理をせず安静にする
疲れが溜まっているなら、早期回復のために安静にすることが大切です。
帯状疱疹の原因は、疲れやストレスで体内に潜んでいるウイルスが活発化してしまうことです。
無理をしてしまうとさらにウイルスが活発になり、症状を悪化させかねません。
症状が落ち着くまでは仕事や家事を休み、ゆっくりとリラックスできる環境で過ごすのがよいでしょう。
悪化を防ぎ回復を早めるために、安静にすることを心がけましょう。
周囲への感染に気を付ける
帯状疱疹はウイルスに触れることで周囲の人へと感染します。
初期症状の後は赤い発疹が水ぶくれに変わりますが、水ぶくれの中にはウイルスが含まれています。
潰れた水ぶくれに触れた手でほかの人や物に触ると、感染を引き起こし危険です。
空気感染することはないものの、水ぶくれが潰れると感染の危険性があるため注意が必要です。
特に免疫のない乳幼児や水ぼうそうにかかったことのない人には、近寄らないようにしましょう。
妊娠初期の妊婦に感染すると胎児に影響がある場合もあります。
帯状疱疹の痛みを抑えるならブロック注射
ブロック注射とは、神経や神経節に注射で麻酔薬を注入し、神経からの痛みの伝達を止める処置です。
帯状疱疹の痛みは神経からくるものなので、神経から伝わる痛みを止められるブロック注射は効果的な方法です。
痛み緩和に加えて血流をよくする効果もあります。
血流がよくなれば心身のリラックス効果が得られるため、ストレスが和らいで帯状疱疹の早い回復につながるでしょう。
帯状疱疹には、痛み緩和と早期回復の両方の効果が得られるブロック注射がおすすめです。
帯状疱疹の治療は中村AJペインクリニックへ
中村AJペインクリニックでは整形外科の診療も行っているため、帯状疱疹の治療が可能です。
抗ウイルス剤で治療を行いながら、ブロック注射で痛みの緩和と回復の補助も行えます。
ブロック注射の症例数は20万件以上にものぼり、豊富な経験から満足のできる効果が期待できます。
帯状疱疹かもしれないと思ったら、中村AJペインクリニックへご相談ください。
記事監修医師プロフィール

中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医