帯状疱疹『治りかけ』の症状はこれが普通?後悔しないために注意するべき点
帯状疱疹が治りかけているけれど、「この症状は普通?」と不安に感じていませんか。
本記事では、治りかけの症状の見極め方、治りかけに起こりやすい合併症、安心して回復を迎えるためのポイントをわかりやすく解説します。
帯状疱疹の治りかけの症状で不安に思ったら中村AJペインクリニックへお気軽にご相談ください。
帯状疱疹の『治りかけ』ってどんな状態?回復のサインとは

帯状疱疹の治りかけの症状として、水ぶくれが乾いてかさぶたに変わることが大きなサインです。
帯状疱疹は、前駆痛と呼ばれるピリピリした痛みから始まり、神経に沿って強い痛みと帯状に現れる水ぶくれが続きます。
発症部位は胸や背中、顔などの片側に集中し、皮膚症状が目立ちます。
水ぶくれが破れて乾燥し、かさぶたができ始めたら回復の状況に入ったと判断することが可能です。
しかし、この期間も症状の変化に注意が必要になります。
帯状疱疹が治りかけても油断禁物!注意すべき症状と対処法
帯状疱疹が治りかけの頃は、見た目が落ち着いても油断は禁物です。
症状がぶり返したり、思わぬ合併症が現れたりすることもあります。
次で、治りかけに注意すべき症状とその対処法を見ていきましょう。
1.帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹が治りかけてきた頃でも気をつけたいのが『帯状疱疹後神経痛』です。
皮膚の症状が落ち着いても、神経にダメージが残っていると、痛みがいつまでも続くことがあります。
神経が敏感になっているため、軽い刺激でも強く痛んでしまうのが特徴です。
特に高齢の方、症状が重かった人に多く見られ、なかなか完治しにくいのも厄介な点です。
ブロック注射や痛み止めなどで、無理なく症状と向き合うことが大切になります。
2.帯状疱疹後掻痒
帯状疱疹の治りかけに見られる症状の1つに、『帯状疱疹後掻痒(そうよう)』というかゆみがあります。
発疹と水ぶくれが治っても、かゆみだけが長く残ることがあり、特に高齢の方、症状が重かった方に起こりやすい傾向です。
見た目は回復していても、不快感が続くため放っておくのはおすすめできません。
現時点では根本的な治療法はなく、かゆみをやわらげるための対症療法が中心です。
日常生活に支障をきたす前に、早めに医療機関へ相談することが大切です。
3.ラムゼイ・ハント症候群
ラムゼイ・ハント症候群は、帯状疱疹ウイルスが再び活性化することで顔の神経に炎症を起こし、顔の筋肉に麻痺と動かしにくさが出る深刻な合併症です。
治りかけのタイミングで急に発症することもあり、自然に治るケースは少なく、麻痺が後遺症として残る可能性もあります。
治療にはステロイド・抗ウイルス薬が使われ、症状が重い場合には手術とリハビリが必要になることもあります。
再発を防ぐためには、ワクチンの接種と普段からの体調管理が重要です。
4.眼の合併症
帯状疱疹が顔に出たときは、治りかけの時期でも目に影響が出ることがあります。
角膜炎で黒目に傷がついたり、結膜炎で目が充血したりなどの症状が見られ、悪化すると視力が下がる可能性もあります。
目の不調は気づきにくく、放置すると後々まで影響が残ることもあるため注意が必要です。
顔に帯状疱疹が出た場合は、念のため眼科を受診して目の健康をチェックしてもらうのがおすすめです。
5.皮膚の合併症(炎症後色素沈着・瘢痕形成)
帯状疱疹が治りかけの頃には、皮膚に関する合併症が現れることもあります。
これは、炎症・水疱による刺激や、メラニンが過剰につくられることによって、赤み・黒ずみ(いわゆる炎症後の色素沈着)が起こりやすくなるためです。
これらは多くの場合、半年から1年ほどで自然に薄れていきますが、体質・症状の強さによっては長く残ることもあります。
さらに、皮膚のへこみ(瘢痕)は自然に治らないため、気になる場合は早めに皮膚科で相談するのがおすすめです。
帯状疱疹が治りかけにありがちな不安Q&A
帯状疱疹が治りかけの時期は、見た目の症状が落ち着いても不安が残ることがありませんか。
再発や感染、日常生活への復帰など、気になることは多いでしょう。
次で、帯状疱疹が治りかけにありがちなよくある疑問とその対応を見ていきましょう。
いつから仕事・家事を再開していいの?
帯状疱疹が治りかけてきたとはいえ、仕事・家事を再開するタイミングには注意が必要です。
一般的に、症状のピークは1〜2週間ほどで、水ぶくれが乾いてかさぶたになり、痛みがやわらいできた頃が回復の目安とされています。
ただし、無理をして動きすぎると、帯状疱疹後神経痛などの合併症を引き起こすおそれがあります。
再開する際は自分の体調をよく見ながら判断し、どうしても早めに動く必要がある場合は、ガーゼで患部を保護するなど工夫をしながら無理せず過ごすことが大切です。
再発・感染の心配はある?家族との接し方も解説
帯状疱疹が治りかけていても、水ぶくれから出る滲出液には注意が必要です。
滲出液に触れることで感染が広がる可能性があり、水ぼうそうにかかったことがない子ども・免疫のない人には特にリスクがあります。
家族と接する際には、患部に直接触れさせないよう気をつけ、必要に応じてガーゼなどでしっかり覆うと安心です。
また、帯状疱疹は1度かかっても再発することがあり、再発率はおよそ6%とされています。
予防策として、ワクチンの接種も有効です。
帯状疱疹の治りかけの症状で不安に思ったら中村AJペインクリニックへ!
帯状疱疹が治りかけているのに、痛みとしびれがなかなか取れない場合は神経のケアが必要です。
皮膚の症状が落ち着いても、神経にダメージが残ることで 『帯状疱疹後神経痛』が続くことがあり、多くは一般的な治療で改善しますが、強い痛みが残るケースもあります。
その場合は、ブロック注射による治療が効果的です。
ブロック注射で神経の痛みをやわらげ、血流を改善することで症状の軽減が期待できます。
中村AJペインクリニックでは、専門医が在籍し、ブロック注射による帯状疱疹の治療を行っています。
心斎橋駅から徒歩1分とアクセスも良く、完全予約制で通院もしやすい環境です。
まとめ

帯状疱疹の治りかけには、水ぶくれやかさぶたなどの皮膚の症状だけでなく、神経痛やかゆみ、合併症など注意すべき点が多くあります。
無理な行動、誤った判断で後悔しないよう、回復途中でも油断せず体調の変化を見守ることが大切です。
不安がある場合は専門医に相談しましょう。
帯状疱疹の治りかけの症状で不安に思ったら中村AJペインクリニックへお気軽にご相談ください。
記事監修医師プロフィール

中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医