顔面神経麻痺
顔面の神経は、脳幹からの細長い骨のトンネルを通じて顔につながっています。顔の神経に麻痺が起こる原因としては、脳幹を出るまでの間に神経が障害を受けた中枢性麻痺、脳幹からトンネルにかけての位置で障害を受けた末梢性麻痺があります。他に、顔面神経がウイルスによって炎症を起こして麻痺を起こすハント症候群があります。ハント症候群は、耳の周囲に痛みや水泡が現れることがあります。
顔面神経麻痺の症状
麻痺がおこると以下のような症状が現れます
- 頬やまぶたがピクピクと痙攣する
- 顔がゆがむ
- 顔の片側に力が入らない
- まぶたが閉じない
- 頬が垂れる
- 口に含んだ水が漏れる
- うまく口などを動かせない
麻痺の程度や状態には個人差があり、発症後2週間ほどしないとはっきりしません。
顔面神経麻痺の治療
眼瞼けいれんはけいれんという言葉が入っていますが、ピクピク動くことはなく、まぶたが意思にかかわらず自然に閉じてしまう病気です。症状によって安定剤の服用による効果が現れることもありますが、ボツリヌス注射も効果的です。神経を圧迫している血管がある場合、脳神経外科による手術を検討することもあります。
ペインクリニックによる星状神経節ブロックによる治療を早めに受けることも有効です。興奮した神経を鎮め、神経へダメージが蓄積するのを抑制し、血行を改善させることができます。