椎間板ヘルニアでやってはいけないこととは?これだけは注意しよう
椎間板ヘルニアの診断を受けた後、症状を悪化させないためには、日常生活で注意すべき点がいくつかあります。
やってはいけないことを把握し、実践することが悪化させないために大事なことです。
椎間板ヘルニアは、首・胸・腰といった発症部位によって症状や注意点が異なります。
まずはご自身の身体の状態を正確に把握しましょう。
なお、中村AJペインクリニックでは、椎間板ヘルニアにより生じる痛みの緩和治療を行っています。
痛みでお悩みの方はご相談ください。
頸椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと
どの部位の椎間板ヘルニアになっているのかにより注意したいポイントは少し異なってきます。部位ごとに解説します。
首の椎間板ヘルニア
首の椎間板ヘルニアの場合、特に姿勢と首に負担がかかる行動に注意が必要です。
首に大きな負担がかかってしまう悪い姿勢に注意が必要です。
猫背や前かがみの姿勢によって症状が悪化してしまう可能性があります。
パソコンやスマートフォンの使いすぎによる「ストレートネック」も同様です。
背筋を伸ばし、正しい姿勢を意識しましょう。
また、首に衝撃が加わってしまうような運動も避けなければいけません。
例えば、 格闘技やアメフトなど、身体のぶつかり合いが多いスポーツなどです。
また、寝るときにも注意しなければいけないことがあります。
やってはいけないのが、うつ伏せや手枕で寝ることです。
うつ伏せで寝ると、首が長時間不自然な向きに曲がった状態になり、首への負担が大きくなります。また、手枕も首や肩に余計な負担がかかってしまいます。
首だけでなく、肩の筋肉に負担をかけることも避けましょう。
片方の肩に重さが集中するショルダーバッグは、首や肩の筋肉に負担をかけます。
リュックサックを使うなどして、両肩に均等に重さがかかるように工夫してください。
腰の椎間板ヘルニア
腰の椎間板ヘルニアの場合、腰に負担をかける姿勢や動作に注意が必要です。
中腰での作業や、床の物を拾う際に腰から曲げるなど、前かがみの姿勢は椎間板に大きな負荷をかけます。
重いものを持ち上げる際は、膝を曲げてしゃがみ、背筋を伸ばしたまま持ち上げるようにしましょう。
また、長時間同じ姿勢で過ごすことも避けたいです。
デスクワークなどで長時間座ったままでいると、腰に負担がかかり続けます。
1時間に1回は立ち上がって体を動かす、休憩中に軽くストレッチをするなど、こまめに姿勢を変えましょう。
ゴルフのスイング、テニス、激しい腹筋運動など、腰をひねったり反ったりする動作が多いスポーツは症状を悪化させる可能性があります。
腰に負担のかかる運動は避けるようにしてください。
直接関係がないのでは?と思われる方もいますが、実は喫煙も腰のヘルニアを悪化させる可能性があります。
タバコに含まれるニコチンは、椎間板周辺の毛細血管を収縮させ、椎間板への栄養供給を妨げてしまうため、椎間板がもろくなり、ヘルニアが悪化するリスクが高まるのです。
喫煙は、他の健康被害も引き起こしてしまいますので健康のためにも禁煙を検討しましょう。
胸の椎間板ヘルニア
胸の椎間板ヘルニアは比較的まれですが、身体を丸めるような動きには注意してください。
腹筋運動など、猫背になるような動作は避けましょう。
頸椎椎間板ヘルニアは、寝方にも注意が必要
頸椎椎間板ヘルニアは、寝方にも注意しなければいけません。
特にうつ伏せの姿勢はやってはいけない寝方になります。
うつ伏せで寝ると、長時間同じ姿勢を取り続けてしまうことになり、血行不良から首の痛みが出てしまう可能性がありますし、内蔵にも良くないためやめましょう。
また、手枕も避けたい姿勢です。
喫煙により腰椎椎間板ヘルニアが悪化する可能性も
腰椎椎間板ヘルニアは、喫煙により悪化してしまう可能性があります。
タバコに含まれているニコチンが、椎間板の周辺の毛細血管を収縮させてしまうことで、椎間板に栄養素を届けにくくなり、椎間板がもろくなるというのが原因です。
椎間板ヘルニアの発症率も喫煙者のほうが多いことから、腰椎椎間板ヘルニアを予防するためにもタバコを吸わないほうが良いのです。
椎間板ヘルニアの症状による痛みの緩和はペインクリニックで対応可能
椎間板ヘルニアの痛みは日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
痛みが続く場合や、痛みのために動くのがつらい場合は、我慢せずに専門医に相談しましょう。
中村AJペインクリニックでは、多くの症例を治療している院長が丁寧に診察を行い、痛みを緩和させる治療を行っていますので、QOL(生活の質)を向上させることが可能です。
ご自身のヘルニアのタイプに合わせて、注意すべき点をしっかりと理解し、症状の悪化を防いでいくとともに、必要に応じて痛みの緩和の治療を受けてみてください。
記事監修医師プロフィール

中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医