ブロック注射ができない人とは?適応外の持病と代替できる治療法
ブロック注射は、持病や体質によって慎重な判断が必要となり、場合によっては代替治療を選ぶ必要があります。
本記事では、ブロック注射の前に医師への相談が必要となるケースと代替療法をわかりやすく解説します。
「自分の場合はブロック注射ができるのだろうか」と不安な方は、1度中村AJペインクリニックへお気軽にご相談ください。
ブロック注射の前に医師への相談が必要なケース

ブロック注射は痛みの緩和に有効な治療法ですが、安全に施術を行うため、事前に問診をさせていただき、慎重な判断が必要となる場合があります。
服用中の薬や持病、注射部位の状態などによっては、安全性を第一に考え、施術を延期・中止したり、方法を変更したりすることがあります。
具体的にどのような場合に慎重な判断が必要となるのか、以下より見ていきましょう。
抗血栓薬内服や出血傾向がある場合
特に慎重な判断が必要となるのが、血液を固まりにくくする「抗血栓薬」を内服している場合や、血が止まりにくい体質の方です。
抗凝固薬や抗血小板薬(バイアスピリン、バファリン、パナルジンなど)は、血液を固まりにくくする作用があるため、神経ブロックを行うと体の深部で出血する危険性が高まります。
出血が広がると深部血腫や気道閉塞などの重篤な合併症につながる恐れがあります。
これらの薬は心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などの治療で処方されることが多く、自己判断での休薬は大変危険です。
そのため、診察の際には出血しやすい体質や血が止まりにくい体質の有無や抗血栓薬の服用の有無を必ずお伺いし、お薬手帳も拝見します。
その上で、医師がブロック注射の実施、延期、中止または方法の変更を判断いたします。
注射部位に感染や傷がある場合
注射を行う部位に感染や傷がある場合も、施術を見送ることがあります。
皮膚やその周囲に炎症がある状態で針を刺すと、細菌が深部に入り込むリスクが高まり、合併症につながりかねません。
また、傷がある部分に注射すると治癒が遅れたり、痛みが強く出たりする可能性もあります。
そのため、ブロック注射を行う際には、注射部位の状態を慎重に確認し、安全を確保することが重要です。
アレルギーの既往歴や過去の体調変化なども重要な確認事項
薬へのアレルギーや、過去の医療行為で起きた体調変化なども、事前に必ずお伝えいただく必要があります。
診察時には、薬に対するアレルギーの既往があるか、そして、今までに注射や採血などの医療行為で気分が悪くなったり、冷や汗が出たりした経験(迷走神経反射やアナフィラキシーなど)があるかをお伺いします。
例えば、痛みを抑える薬や添加剤に対して過去に強いアレルギー反応を起こしたことがある場合や迷走神経反射などを起こしやすい方は、体調を考慮しながら特に慎重な判断が必要です。
これらの情報をもとに、医師が安全にブロック注射を行えるかを判断し、場合によっては施術の延期や中止を決定いたします。
ブロック注射が適さない場合の代替治療法
医師の判断でブロック注射が適さないとされた場合や、他の治療法を希望される場合でも、痛みを和らげる方法は他にも存在します。
薬による治療やリハビリを取り入れることで、症状の改善や生活の質を高めることが可能です。
具体的な治療法を以下より見ていきましょう。
薬物療法による痛み管理(内服薬・外用薬)
ブロック注射以外の選択肢として、薬物療法は重要な治療の選択肢です。
痛み止めには内服薬や外用薬があり、症状や体の状態に応じて使い分けることが可能です。
・非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)
炎症を抑えて痛みを和らげる効果があります。
継続使用で改善することもありますが、胃炎や腎臓への負担があるため、痛みが落ち着いたら減量することが大切です。
・アセトアミノフェン
脳で痛みの刺激を抑える作用があり、解熱鎮痛薬としても広く使われます。
炎症を抑える力は弱いものの、胃や腎臓に負担が少なく、高齢者にも処方されやすい薬です。
・オピオイド製剤
トラマドールなどの弱オピオイドやブプレノルフィン・フェンタニルなどの強オピオイドがあり、強い痛みに効果があります。
ただし便秘や依存性のリスクがあるため注意が必要です。
・慢性疼痛治療薬
3カ月以上続く慢性疼痛に対してはデュロキセチンのような薬が使用され、痛みに過敏になった状態を改善します。
理学療法・リハビリテーション
理学療法も痛みや身体機能を改善する重要な方法です。
運動、温熱、電気刺激を組み合わせ、状態に応じて行われます。
・運動療法
筋力を高めたり関節の動きを広げたりする訓練を行います。
継続的なストレッチや筋力増強で腰痛など慢性的な痛みの緩和にもつながります。
・温熱療法
ホットパックや赤外線で体を温め血流を促進し、筋肉の緊張を和らげます。
痛みを軽減し、関節のこわばり改善にも効果が期待されます。
・電気刺激療法
低周波や中周波を用いて痛みの伝達を抑制し、筋肉の収縮や組織修復を促します。
リハビリの効果を高め、運動障害の改善にも役立ちます。
ブロック注射を受けられるか不安な方は中村AJペインクリニックへ
ご自身の持病や体質、服用中の薬などによってブロック注射を受けられるか不安な方、判断に迷う場合は、中村AJペインクリニックへご相談ください。
中村AJペインクリニックの院長は、日本ペインクリニック学会専門医と日本整形外科学会専門医の資格を有し、20万件以上の豊富な症例を経験しているため、専門的な診療が受けられます。
クリニックは心斎橋駅から徒歩1分とアクセスが良く、午前は9時から12時30分、午後は14時から17時まで診療を行っています。
待ち時間が少なく、施術後はすぐに帰宅できる点も特徴です。
さらに治療は保険適用となるため、費用の負担を抑えながら継続的に通院することが可能です。
ブロック注射だけでなく、点滴やリハビリ指導など多様な方法で痛みに対応しているため、専門家に相談して自分に合った治療を検討することが推奨されます。
まとめ

医師の判断によりブロック注射が適さないと判断された場合でも、薬物療法や理学療法など代替手段で痛みを和らげることが可能です。
体調や持病によって適応が異なるため、自己判断せず専門医に相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
「自分はブロック注射ができないかもしれない」と思われている方も、まずは中村AJペインクリニックへお気軽にご相談ください。
記事監修医師プロフィール

中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医









